当たり前の話すぎてバカにする人がいますが、学科試験の問題に向かい合う時に気をつけていただきたいことがあります。
例えば
問題1 産業カウンセリングの源流について述べたものについて、不適切なものはどれか選びなさい。
A. 19世紀初めにアメリカで急速な工業化にともない、職業に就いても継続できない若者に対する支援がきっかけであったのは職業指導運動である。
B. 教育測定運動では個人の能力、適性を正しくとらえるために客観的な測定技術が必要とされる背景から起こったものである。
C. パーソンズはボストンの市民厚生館に職業局を設け、職業カウンセリングを始め、相談員をカウンセラーと呼んだ。
D. 精神衛生運動はソーンダイクが自らの体験を記した「わが魂にあうまで」を出版し、人々の共感や注目を浴びたことがきっかけである。
1. AとB
2. BとC
3. AとD
4. Dのみ
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この問題が出題されたとしたら、まずやることは、何を尋ねられているのか、問題文の当該部分に下線をひきます。この問題であると、
「不適切なものはどれか選びなさい。」
と線を引き、尋ねられていることをしっかり確認します。ここを間違えてしまうともうアウトです。
次に、設問文AからDに目を通し、それぞれが述べていることが正しいかどうかチェックします。
ここは、問題文で尋ねられていることに対して正しいかどうかではなく、設問文そのものが、正しいかどうかをチェックするようにしてください。
例えば、Bで述べている内容は正しいことを述べているので、○です。(問題文の「不適切なもの」かどうかという観点だと×になりますが、問題文に合わせてチェックしていくと都度変わってしまってわかりづらくなりますのでご注意!)つまり、問題文でいうところの不適切な選択肢ではありませんね。
この段階で、1~4のうち、Bが含まれる、1と2は正解ではないことがわかります。
つまり、Cの内容をみないでも、正解は3か4、つまり、Aに書かれている内容をチェックすれば正解が選べる、ということになります。
このように、問題文を全部読まないでも、考えながら問題に向かい合うことで、正解を選ぶことができるのです!
では、Aの内容ですが、職業指導運動について述べていますが、職業指導運動は1900年代はじめに起こっているので、これは、19世紀ではなく、20世紀の話ということで、Aの内容は正しくありません。結局、Dの内容を読まずしても正解を選ぶこともできる、ということになります。
少々長くなってわかりづらいかもしれませんが、あなたなりのルールを決めて、かつ、尋ねられていることに下線を引いて、そこを間違えないように気を付けて試験問題に向かい合ってくださいね。
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