カウンセリング実技実習の際、初期・中期の間に是非しっかり体得していただきたいことは何と言っても
「伝え返し」
をすることであります。
伝え返しと言うと、「おうむ返し」と言って、それをバカにする人もいますが、これはカウンセリングの基礎としては決して軽いものではありません。
CLが話した内容を、ややゆっくり目に伝え返しをすることにより、CLの内省が促されていくものです。伝え返しは、直前の感情を表す言葉や、意味のある事柄を伝え返すだけでも十分です。話を聞いたことをすべて伝え返していると、それはむしろCOが話すぎるパターンになってしまいますのでご注意です。
伝え返しをするとき、あえて同じ言葉を選ばずにリフレーミングしていくほうが好ましい、そのほうがCLの内省が進むというご意見もあり、それはある意味正しいのですが、養成講座の初期・中期ではそこまで求められていません。
むしろ、慣れないうちからそれをこころがけてしまうことによって、CL不在のカウンセリングになってしまう可能性があり、あまりおすすめできることではありません。
基本に忠実に。あなたが通っているのは産業カウンセラー養成講座です。産業カウンセラーになるためには、主催団体が求めていることにきっちり応えていくことが最短距離です。