なぜか、ロールプレイのちょっとしたコツはなかなか教えてもらえないこの不思議。
人それぞれのやり方があったり、テクニックに走ることを異常に嫌う方がいらっしゃる背景があるかと思いますが、ちょっとしたコツでよりよいカウンセリングが相談者に届けられるのであれば、テクニックも必要善であると私は考えています。
言葉を選ぶとは当たり前のようで、実は意識していかないとなかなかできないことがあるのです。
相談者の属性(性別、年齢、所属等)が固まってくるととくに気づかないうちに、そのスタイルができあがってしまって、ロールプレイではスムーズにいかないケースがあります。
すでにお伝えしましたが、丁寧な、相手を尊重する言葉を遣うことは基本でありますが、常日頃、お若い方のお相手をされている方ですと、フレンドリーな言葉を選びがちになっているかもしれません。
また、言葉のクセですね。例えば、私自身は、「~~とか~」などの話し言葉を多用することがありますが、あまり好ましく感じられない方もいらっしゃるかもしれません。
好みで受け入れられる、られないであればまだしも、明らかに多くの方が、「うっ」とつまりがちになってしまうのが、
「なんで?」「なんで?」「どうして?」
というwhy攻撃でしょう。たんに理由をたずねて、相談者自身に内省をうながしているのかもしれませんが、これが繰り返されると、
「なんで(そんなことしたの)?」
と責められている気分になるものです。
ためしに、普段の会話で、お友達に、常に、「なんで?」と返してもらう体験をされたら良いと思います。あまり気分の良いものではないでしょう。そもそも、その、「なんで?」という背景を理解していたならば、カウンセリングにはいらっしゃらないのではないでしょうか。
このように、自分でも体験してみることは大切です。