先日、(と言ってもだいぶ前ですが)映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』を観てきました。アニメ、攻殻機動隊の実写版で、いつ出るいつ出る、とファンの間ではやきもきされていた作品です。
もともとアニメーションで支持された作品が実写版になるとえてして不評ですが、前評判は賛否両論でした。
私自身もアニメ版のファンであったので、実写版のナマナマしさがどうなるかな、と懐疑的な思いをもって劇場に足を運びました。
出典:collider
主役はスカーレット・ヨハンソン。日本の茶の間に流れるCMでもおなじみの美しい方です。彼女自身の美貌や透明感は好きですが、またアニメの実写版となるとそれは別物。ここでも懐疑的な思いがありました。
そういう懐疑的な部分があってもわざわざ観に行くというのは私自身、よほどファンなんだろうな、とあらためて自己理解をしました(笑)
実際の作品は結論から述べると、私はとてもよかったと感じました。ネタバレもどうかと思うので、ストーリーは書きませんが、スカヨハは大熱演。映像も原作を大切にしたものでした。
今回は、字幕版を観たので、吹き替え版も観るかなと思っています。
しかし、作品そのものはどうも酷評にあっているようです。その背景に、「ホワイトウォッシング」ということがあるようです。
ホワイトウォッシングとはまさに文字通り、白で洗い流す、つまり、もともと原作では有色人種が描かれていたものを、白色人種が演じて、ストーリーも変えてしまうことを指すそうです。とくに米国ではこの背景もあって酷評であると言われているようです。
難しい問題ですね。
私たち、産業カウンセラーやキャリアコンサルタントの学びをする際に、「ダイバーシティ」という概念は避けて通れません。多種多様性を認めていくことがこれからの日本にも求められています。しかし、いまだ、ここまで人種の問題で真剣に考えさせる出来事は国内ではなかなかないのではないでしょうか。
歴史や背景があってこそ、「ホワイトウォッシング」に敏感であると思いますが、クオータ制のように、差別を防止する目的のことがかえってまたあらたな差別を生むこともあります。
個々人の感じ方に起因することでもあると思われます。ひとくくりにはいかないものということですね。映画を観て、思わぬことを考えさせられた体験でした。