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なるほど そうなんですね で共感されていると思うか?

神は細部に宿る

あまり考えずに使われる言い回しで???なものシリーズ その1

ロールプレイ練習をしているとき、悪気はないのに、全く細部に気を遣わないへんてこな言い回しに巡り合います。本当に悪気もなく、全体としてはとてもよいのに、台無しにしちゃうことばです。トップバッターは「なるほど」と「そうなんですね」です。

この二つの言葉は本当によく遣われています。多分、誰かが、寄り添っていることを示すために便利な言葉と教えていると思うのですが、ちょっと待ってください。

本当に寄り添いや相手に何か話すことを促す言葉になっているのでしょうか?

CL:「わたし本当に悔しくて、職場での話ですけれど、いつも上司が後輩ばかりひいきするのです。こういうことを言うと大人げないと思うからいつもぐっと我慢しているのに、我慢すればするほど、どんどんつけあがってきてひいきがひどくなってきています。雑用は全部わたしにまわってきて、お客様訪問など目立つ仕事は後輩にやらせています。確かにわたしは学歴も彼女に勝てないし、若くもないし、美人でもないし…。わかっていますよ。そういうひいきする気持ち。でもひどくないですか?まるで会社辞めろと言われているようにすら感じます。」

CC Aさん「なるほど」

CC Bさん「そうなんですね」

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つかみどころ満載のCLトークなのに、受け流すにもほどがありますよね。

ひいきぐっと我慢学歴若くもない美人でもないまるで辞めろと

ともう子犬がおなか撫でてくれと言わんばかりのしぐさをしているかのように、気持ちの発露があるCLに対してありきたりの受け流しするのはもったいない。ここに挙げたのはほんの一部でもっと他にもあるでしょう。それを何もつかまないのはもったいない。

もちろん、場面やノンバーバルの部分、いろいろ含めたうえでの「そうなんですね」「なるほど」だとは思いますが、自分がCLだったらどう感じるかな、と振り返ってみるとわかるのではないでしょうか。

さらに、わたくしが、この二つの言葉をとても残念に思う背景に「なるほど」「そうなんですね」と言う場合のほとんどが、次にCCが何を言おうか考えている状況だということがあります。

とりあえず、言っとけ、みたいに「なるほど」「そうなんですね」と発しながら頭の中では一生懸命次にどんな受けや質問をしようか考えているんですよね。つまり、相手に寄り添っているようでそうではなく、CCさんのための一呼吸置くための言葉になっているんです。一呼吸置くための「なるほど」「そうなんですね」のと言ったあとの余韻がまったくないところに、いきなり質問をぶつけちゃったりするケースが多いんです。流れとしてはこういう感じです。

「なるほど・そうなんですね」⇒(次になにを質問しようか???と考えている)⇒(思いついた!!質問だ!)

となっていて、なにに「なるほど」なのか「そうなんですね」の「そう」が何なのかまったく同意形成ができないまま質問に移るケースが散見するんです。あるいはもっとひどいときは「なるほど」「そうなんですね」で受け止めているつもりになっているから、話すターンはCCからCLに移ったと思っちゃうときもあるようで「なるほど」「そうなんですね」ともごもご言ったあとにじっとCL見つめて「さあ、あなた話しなさいよ」と謎の圧をかけちゃうんです。

自分がCLだったらこの瞬間で、ああ、この人に話してもむだだなって終了になりますわ。

誤解してほしくないですが、「なるほど」「そうなんですね」それ自体が悪いといっているわけではないんです。「なるほど」「そうなんですね」をCCとしてCLを理解しました風に使っている、まやかしのツールとして使うことがよいのか?よくないよね!と申したいんです。

まとめ

あなたは大丈夫ですか?受け流しの「なるほど」「そうなんですね」を自分のために用いていませんか?

こういう細かいところに神は宿っているんですよ…。そしてその神はCLさんが本音をだすことを邪魔するんです。

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